ジャンプ連載終了備忘録2020上半期
週間少年ジャンプは終わらない
作品説明(公式サイトから)
走れない!固いものも食べられない!超がつくほどの貧弱体質の少年、八丸。彼の将来の夢は侍になることだった。
父親に助けてもらわなければ、生きていけない八丸にとって、それは到底叶わない夢に思えた。
しかし、彼の前に猫の侍が出現したことで事態は急変し...!?
超大ヒット作家&期待の実力派が解き放つSF侍活劇、いざ開幕!!
NARUTOでジャンプの看板にまで上り詰めた岸本斉史先生が「NARUTOより面白くなる」と豪語し連載当初から宣伝をしまくった打ちきり学会伝説の漫画。
絵は岸本斉史先生ではなくなったがかなり味がありそれなりに丁寧で見やすく、作風にあっている画でむしろ評価出来る点だといえる。
問題はその独特過ぎる台詞回しとややこしすぎる設定で、例を挙げると「侍」「武士」「浪人」は全て分類され、「ホルダー」「キーホルダー」「キーユニット」も全て分類して使われる。ややこしい。
「侍」は「武士」や「浪人」とは違い「ロッカーボール」と適応したサイボーグで「鍵侍」とも呼ばれる。「侍」は普通の人間が持つ「ホルダー」とは異なる「キーホルダー」という特殊な「ホルダー」を持ち、「キーホルダー」の持つ「柄骨」と「侍」が持つ「侍魂」を合体させることで真剣を作り「姫」の後押しを受けて戦う。「侍」は「キーホルダー」と適合し、「姫」は「キーホルダー」を感知するため「侍」と「姫」は自然に引かれ会う関係といえる。また、「侍」「姫」「キーホルダー」がそれぞれ協力することを「三身一体」という。「姫」は「侍」に力を与え、「キーホルダー」は「侍」の戦力となる。「侍」はサイボーグで死なず傷を受けても「キーユニット」から再生することが出来るが「義」や「勇」を失ったり「不動明王」から見放されると「散体」、すなわち死亡するが、どういう条件で「散体」するかは明記されていないがとにかくなんかの理由で「散体」する。
わかんねぇよという苦情は受け付けません。
これで君も不動明王!サムライ8語録あれこれ
(時系列順じゃないです)
説明不要のサムライ8屈指の名言。いろんな場面で使える。画の真剣具合をぶち壊した罪深い台詞。
使用例
A「今の先ドローしないのプレミでしょ」
B「Aがどう思おうがプレミしたかどうかは俺が決めることにするよ」
いわゆる不動明王構文。中身0でそれっぽい発言をする。不動明王は作中で神様的ポジションなのに何も教えてくれない。
使用例
A「今環境ってディスカドラ強いんですか?」
B「そうとも言えるしそうでもないとも言える。」
A「??? どういう事ですか?」
B「この世界に絶対はない」
その他の不動明王構文
他キャラに良いところを取られまくっている八丸(画像右)(侍)がアン(画像左)(姫)に八つ当たりして、仲直りしてこいって二人きりで喋る機会を貰ったのに気がつけば何も悪くないアンが謝っている意味不明の名シーン。このシーンでただでさえ地に落ちている八丸の評価がさらに低くなった。
先程「ただでさえ地に落ちている八丸の評価」と書いたが、そのシーン。戦いで疲労した八丸はアンにとんでもない量の飯を頼む。もうこの時点で離婚危機だが、そのあと宇宙船を停めた星で八丸は一人で飯を食っていた。女性への配慮とかそういう問題じゃない。
女性に八つ当たりした後その女性に謝らせたり、妻に多量の飯を作るよう頼んだと思いきや外で飯を食べてくる男が侍らしさを語る名シーン。
サムライ8はこういう長ったらしい表現がめちゃくちゃ多い。アクション漫画なのにデスノート級の文字数を誇り、それだけならいいが中身がほぼ無いという読者を舐めているとしか思えないセリフ量がサムライ8の特徴と言える。
???「アクション漫画なのに文字数が多いかは俺が決めることにするよ」
???「サムライ8言い回しがめんどくさくない?」
???「そうとも言えるしそうでもないとも言える」
まぁヒット作を生み出した先生の次の作品が全然面白くないというのは実際よくあることで、『ボボボーボ・ボーボボ』を書いた澤井啓夫の『チャゲチャ』、『聖闘士星矢』を書いた車田正美の『SILENT KNIGHT翔』といい、成功した漫画家の次回作も成功するとは限らない。
まさに漫画は博打。
作品説明
ジップを開いてロボを着る!! 新感覚ロボットアクション!!
世界的イケメン機械工学者、鈩(たたら)鋼志郎(こうしろう)。顔が怖めの脳筋男、鈩鉄芽(かなめ)。
正反対の双子は、同じ少女の笑顔に恋をした。
それ以来、どちらがより彼女を笑顔にできるか競い合う"笑顔勝負"の日々-。
しかし、ある日突然、鋼志郎の訃報が舞い込んで―!!
『ヨアケモノ』の芝田優作が描く、凸凹コンビの新感覚ロボットバトルアクション!!
Twitterで1話目が拡散されバズっていたがあえなく打ちきりに。
実際1話目の出来はかなりよく終盤の見開きもカッコよかった覚えがある。展開内容設定どれも良かったと思う。
ただ途中から印象的なキャラが生まれず中だるみが来てしまいファンを抱え込むことが出来ず飽きられてしまった感じがあった。
画風は勢いがあり整っていて読みやすかったと思う。コマ割りにも工夫がありジップを使った表現は面白かったのでやはりストーリーやキャラが弱かったか。
ちなみにこの先生の前作『ヨアケモノ』も打ちきりだったのでそろそろ結果を出さないと危ない。応援してます。
作品説明
舞台は、大正日本。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変した。 唯一生き残ったが凶暴な鬼に変異した妹・禰豆子を元に戻す為、また家族を殺した鬼を討つ為、2人は旅立つ。鬼才が贈る、血風剣戟冒険譚!
社会的ブームを巻き起こした超超超ヒット作。
ただ筆者は画風が合わなくてあまり注目しておらず飛ばし読み感覚だったので詳しく分からない。『左門くんはサモナー』や『青春兵器ナンバー1』も捨てたので僕には漫画を見る目が無いのかもしれない…
あんまりこういう画柄は得意じゃない(同じような画風の『呪術廻戦』も読んでない……)アニメは綺麗だったらしいけど。
あんまり言うと後が怖いのでこの程度で。
作品説明
いわくつきの温泉宿で出会ったのは成仏できない女の子!? 肉体派霊能力者と幽霊女子との奇妙な同居生活開始!!
ラブコメ枠。かなり巨乳が多い。終盤はまぁまぁ重たい展開で面白かった。『ニセコイ』が終わるくらいの時期からの連載だったと思う。『ラブラッシュ』とラブコメ枠を争ってたはず。『ラブラッシュ』よかったよ…
作者は『恋染紅葉』の実績があるミウラタダヒロ先生なので画は終始安定していた。
当時は『ニセコイ』『パジャマな彼女』『恋染紅葉』『鏡の国の有栖川』など多数のラブコメが存在しており、『ニセコイ』がなければ『恋染紅葉』が覇権を取っていたかもしれない……『ニセコイ』許せん………
2012~2017辺りのラブコメ枠は良かったなぁ『ニセコイ』『パジャマな彼女』『恋染紅葉』『鏡の国の有栖川』『i・ショウジョ』『クロス・マネジ』『ラブラッシュ』『ゆらぎ荘の幽奈さん』『クロスアカウント』etc...
そういえば『僕たちは勉強が出来ない』と「ラブコメ枠共存」という偉業を成し遂げた珍しい作品では?
ちなみに今はあの『ToLoveる』作者の矢吹健太郎先生の『あやかしトライアングル』の連載が始まり、ジャンプラブコメ史は終わることを知らない…!
作品説明
母と慕う彼女は親ではない。共に暮らす彼らは兄弟ではない。ここグレイス=フィールドハウスは小さな孤児院。至って平穏なこのハウスでささやかながらも幸せな毎日を送る三人の主人公エマ、ノーマン、レイ。しかし、彼らの日常はある日突然終わりを告げた・・・子供達を待つ数奇な運命とは・・・!?
神漫画。神ストーリー。神エンド。間違いなくジャンプ看板を背負った漫画といえる。幸福と絶望が良い感じに混じり合っていて読み応え満載。物語のテンポも良く飽きが来ない。画風も独特ながら"鬼"の怖さと子供達の愛らしさが両立されていて素晴らしい。誉める所しかない。まぁノーマンが生きてたのご都合感あった気がしないでもないけど。作者の優しさを感じた。絶望的なストーリーなのに不思議と負け確感は無くエマ達ならなんとか出来るって感じがしてたのも良かったなー。
作品説明
人類に襲い来る異形の敵、〝魔〟(イビル)を撃退するのは人知を超えた力を持つ存在、〝魔女〟の役目であった―。
対〝魔〟の最前線軍事拠点、バーン市国の魔女・マナスファと、その護衛となった市国最強の騎士・ファフナに降りかかる厳しき運命とは―!?
魔女と騎士のダークファンタジー、開幕!!
1話目が『進撃の巨人』のパクリと言われた作品。そんなにパクってた感無かったけどね。ただ内容はひたすら微妙で打ちきり。画は……微妙だった気がするな……まぁ1作目なので次回作に期待。
作品説明
おれは飛べる!! バレーボールに魅せられ、中学最初で最後の公式戦に臨んだ日向翔陽。だが、「コート上の王様」と異名を取る天才選手・影山に惨敗してしまう。リベンジを誓い烏野高校バレー部の門を叩く日向だが!?
まずこれが8年もやってたという事実に驚愕。時間の経過って早い…40巻以上も出てたのか……
「ジャンプのスポーツ漫画はちょいマイナーなのが売れる法則」を継続させた漫画。
途中途中にある格言が良い味出てて熱くなれる。各校の垂れ幕が味があっていい。読んでるだけで熱くなれる良い漫画だったと思う。日向の身長は伸びなかったけど。
こうやってみると打ちきり作品少ないなぁって思う。案外良い循環してる。今回で『ハイキュー!!』が終わってなんと2020年に始まった漫画が掲載作品の半分を占めるとんでも事態に。2010年代じゃあり得ないことだよこれ。マジで凄い。
現在ジャンプでトップを張ってる作品は『ワンピース』『ヒロアカ』『ブラクロ』辺り。次いで『チェンソーマン』『アクタージュ』『Dr.STONE』『僕勉』『夜桜さんちの大作戦』、2020年から始まった漫画は『アンデッドアンラック』『マッシュル』『モリキング』『あやかしトライアングル』辺りが注目枠。『タイムパラドクスゴーストライター』は意味不明すぎて逆に面白いので続いてほしいとすら感じる。
まだまだジャンプには期待出来る!
それでは『ジャンプ連載終了備忘録下半期』で会いましょうありがとうございました!